はじめに

私たちリアルジャパンプロジェクトは、日本全国に息づくものづくりの魅力を、もっと身近に、そして世界に広める活動を続けてきました。
工芸品や生活道具は、単なる“モノ”ではなく、作り手の想いと歴史、地域に根付いた文化が込められた“こと＝体験”です。
そこで誕生したのが、体験型ショールーム。ここは、ただ商品を眺める場所ではなく、日本のものづくりの背景を知り、実際に使い心地を確かめ、職人の技を体感できる空間です。

体験型ショールームが生まれた理由

1. 暮らしに「本物の体験」を

インターネットで簡単に商品が手に入る時代だからこそ、実際に手に取り、重みや質感を確かめる体験の価値はますます高まっています。画面越しの情報だけではわからない“使う喜び”や“心地よさ”を、直接体感していただける場が必要だと考えました。

2. 物語にふれる楽しみ

私たちが紹介するのは、全国の工房や作り手の方々が生み出した品々です。それぞれに背景や物語があり、その一つひとつにユニークな価値があります。ショールームでは、単なる商品説明ではなく、「どんな人が」「どんな想いで」作っているのかを知り、モノを超えた体験を楽しむことができます。

3. 日本の文化を日常に

観光地や美術館で触れる工芸も素晴らしい体験ですが、もっと気軽に日常に取り入れていただける場が欲しい。ショールームはその入り口として、日本の文化を生活の中に取り込むきっかけを提供します。

ショールームの特徴

1. 見て・触れて・使って体験する

ここでは、器やカトラリーを実際に使って料理を盛り付けたり、タオルの肌触りを試したりと、暮らしのシーンを想像しながら体験することができます。購入前に“生活の中でどう映えるか”を体感できることが大きな特徴です。

2. 職人の技を間近に

定期的にワークショップやデモンストレーションを開催し、作り手が実際に技を披露します。漆塗り、陶磁器の絵付け、金属加工、木工など、日本各地で受け継がれてきた技術を“その場で見る”体験は、知識では得られない感動をもたらします。

3. デジタルで広がる体験

ショールームにはデジタルサイネージや翻訳機能を導入。外国のお客様も安心して楽しめる環境を整えています。また、気に入った商品はECサイト「REALJAPAN NOW」からオンラインで注文できるため、来場後も体験がつながり、旅先やご自宅からでも利用可能です。

4. 日本全国を旅するような空間

展示される商品は、北海道から沖縄まで全国の工房やメーカーから集められています。ショールームを訪れることで、日本全国を巡るように、多様な地域の文化や暮らしに触れることができます。

ここでできること

• 日常で使う器や道具を、実際に試しながら選べる

• 職人のワークショップに参加し、自分だけの体験を持ち帰れる

• ギフトや贈り物にふさわしい一品を、背景の物語とともに選べる

• 海外の友人や旅行者も、日本文化を気軽に体感できる

• 暮らしを豊かにする新しいアイデアやインスピレーションを得られる

体験型ショールームの価値

ここで得られるのは、単なる「買い物」ではなく「心に残る体験」です。
作り手の想いに触れ、実際に使い、暮らしに取り入れる。そうして選んだ一品は、日々の生活に彩りを加え、長く愛着を持って使える存在になります。
また、家族や友人と一緒に訪れることで、共有の体験として心に刻まれる時間にもなります。

今後の展望

体験型ショールームは、日本の文化とお客様をつなぐ拠点として成長を続けます。今後は、より多くの工芸体験ワークショップや季節ごとのテーマ展示を行い、訪れるたびに新しい発見がある場にしていきます。また、オンラインとの連動を強化し、遠方のお客様にも体験の価値を届けられるようにしていきます。

おわりに

リアルジャパンプロジェクトの体験型ショールームは、モノを買う場ではなく、「こと＝体験」から始まる出会いの場です。
日本のものづくりの奥深さに触れ、その価値を体験を通じて感じることで、暮らしはより豊かに、心はより満たされていく。
そんな場を、皆さまと共に育んでいきたいと考えています。